2019/08/08 投稿

抗がん剤は拒否したいのですが

抗がん剤は拒否したいのですが、どうすればよいですか?と、よく聞かれます。

その理由は、
抗がん剤で苦しんだ方の話を聞いたり、
髪の毛が抜けた方を見たから、
さらには、延命であって治す薬ではないと主治医から説明されたから、
など様々です。

抗がん剤の投与は「患者さんの同意」が必要なので、同意書にサインをしないまま投与が始まることはありません。
この質問の答えは「同意書にサインをしない」ということになります。

世の中には医者が好きな人、嫌いな人という二派があって、抗がん剤を拒否する方々の「抗がん剤は百害あって一利なし」との決めつけが正しいか?と言われると一言申し上げたくなります。

抗がん剤は、その名前があたかも「がん細胞」だけをターゲットにする印象を与えています。
が、実際はがん細胞の特徴である「増殖」を狙い撃ちするものです。

正常な細胞も増殖します。
著しく速く増殖する細胞には「効く」わけです。
髪の毛、口や腸の粘膜なども増殖著しいので効いてしまい脱毛や潰瘍ができてしまいますが、がん細胞の勢いがあるときには利用する価値は否定できません。

がん治療は、
外科で切除してしまえばおしまい、
放射線でバシッと照射しすれば大丈夫、
残党をおいつめる抗がん剤をすれば完了、
というものではありません。
当初の治療がうまくいっても3か月後、半年後に検査に来てください、と言われるように長期戦になります。

主治医から提案された抗がん剤、すなわち化学療法が「今の局面」で、メリットがあるかデメリットが大きいか、感情的に拒否する前に、せっかくだから整理をしてみてはどうか、と提案させてもらっています。
がん治療は、がん細胞の動き方を見ながら、その局面、局面で、治療法を戦略的に考えていく、固定的な戦略に執着しないことが大切です。

 

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